- 新NISAを始めてみたい
- 楽天証券とSBI証券どちらで始めるか悩んでいる
- それぞれのメリット・デメリットを知りたい
今年から改定された新NISA、資産形成目的で始める方も増えてきています。
メリットが多く投資デビューにもうってつけの新NISAですが、どこの証券会社で選ぶべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
今回は大手のネット証券である楽天証券・SBI証券どちらで新NISA始めるべきかを比較してみました。
この記事を読めばどちらで開設すべきかわかります!
ステテコ
- 30代理学療法士(転職2回、急性期病院勤務)
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- 貯金0円→2年で総資産200万円到達
楽天証券・SBI証券それぞれに利点あり!
大前提として新NISAは1つの証券口座しか利用できないため、選ぶ際は注意が必要です。
積立てのポイント総数の観点からいうと新NISAの積立額が5万円までなら 楽天証券 、10万円であれば 楽天証券 もしくは SBI証券 を選びましょう。
また、それぞれ特徴も異なるためどこに着目するかで選ぶポイントが変わってきます。
楽天証券とSBI証券の比較
商品の取扱数やクレカ積立上限額はほぼ同様となっています。
そのため選ぶためのポイントとして、以下のポイントを抑えておきましょう。
これらのポイント抑えればどっちで口座を作るべきかわかります!
クレカの種類による積立て還元率
新NISAの「つみたて投資枠」ではクレカ積立てが利用できますが、それぞれの証券会社のクレジットカードによって還元率が異なります。
楽天証券は積立てていく銘柄の代行手数料によって還元率が左右されます。
例えば、人気の銘柄であるeMAXIS Slim全世界株式(オルカン)は代行手数料が0.4%未満のため、還元率は0.5%となります。
SBI証券であれば銘柄の種類の影響はなく、2024年10月までの積立てであれば圧倒的に還元率が高いです。
ただし、2024年11月からは還元率の変更、最大ポイント付与数の上限などの条件が追加となります。
次の章で詳細を解説します!
還元率維持の条件・かかる費用
楽天証券の還元率はカードのランクによって決まります。
そのため、着目する部分は年会費(2,200〜11,000円)と銘柄の代行手数料(0.4%未満 or 以上)のみになります。
SBI証券の場合は2024年11月からのサービス内容変更で少し複雑になります。
カードの種類 | 2024年5〜10月 | 2024年11月〜 年間カード利用額によって異なる※1 | 年間最大ポイント付与数 | 年会費 | |
・三井住友カード プラチナプリファード ・Olive プラチナプリファード | 5.0% | 500万円以上:3.0% 300万円以上:2.0% 300万円未満:1.0% | 2024年5〜10月: 30,000ポイント 2024年11月〜: 36,000ポイント | 33,000円 | |
・三井住友カード ゴールド ・Olive ゴールド | 1.0% | 100万円以上:1.0% 10万円以上:0.75% 10万円未満:0% | 2024年5〜10月: 6,000ポイント 2024年11月〜: 12,000ポイント | 5,500円※2 | |
・三井住友カード ・Olive フレキシブルペイ | 0.5% | 10万円以上:0.5% 10万円未満:0% | 2024年5〜10月: 3,000ポイント 2024年11月〜: 6,000ポイント | 無料 | |
※1 年間カード利用額に「三井住友カード つみたて投資」の投信積立の利用金額は含まれない
※2 年間100万円以上の利用で翌年以降永年無料
カードの種類によって年会費がかかるのは楽天証券と同様ですが、ポイントとなるのは以下の部分。
- 年間カード利用額による還元率の違い
- カードの種類による年間最大ポイント付与数の違い
▶︎年間カード利用額による還元率の違い
カードのランクの中にもさらに年間カード利用額によって還元率が変わってきます。
例えば、還元率1.0%を目指すためには2通りの方法があります
パターン 1)
- 「三井住友カード プラチナリファード」or「Olive プラチナプリファード」
- 年間カード利用額 300万円未満
パターン 2)
- 「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」
- 年間カード利用額 100万円以上
年会費の観点からも圧倒的に後者の方が断然お得!
逆をいうとグレードの高いカードを使用していても年間カード利用額によっては損をしてしまう可能性があります。
▶︎カードの種類による年間最大ポイント付与数の違い
カードのランクによって最大ポイント付与数が異なります。
これは積立て額によって獲得できるポイントに制限があることを意味します。
例)10万円/月積立て、年間カード利用額10万円以上の場合
「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」
→9,000ポイント付与(還元率0.75%)
「三井住友カード」or「Olive フレキシブルペイ」
→6,000ポイント付与(還元率0.5%)
同じ金額・利用額でも還元ポイントが大きく違います!
ただし、年会費も考慮する必要があるため詳細はこちらで確認してみましょう。
ちなみに、「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」は年間カード利用額100万円以上で翌年以降年会費が永年無料になります。
投資信託保有で得られるポイント
それぞれの証券会社では投資信託の保有でポイントを得られるサービスがあり、新NISAで購入した銘柄も対象になります。
※12024/4月時点でのポイント付与率
※2筆者調べ(2024/4月時点)で0.0175〜0.1%、「JALのマイル」を選択の場合は×0.5倍の付与率
楽天証券は2つのサービスがありますが、一定の残高ごとの付与や指定銘柄の制約がなど少し物足りない内容となっています。
SBI証券の投信マイレージも銘柄の指定はありますが、楽天証券と比較すると還元ポイントは高い傾向にあります。
長く保有し続ければその分積み重ねも大きくなります!
各証券会社の特徴やサービス内容
新NISAでのそれぞれの証券会社の特徴は以下の通りです。
その他のメリット | ・楽天キャッシュ併用で最大15万円まで積立て可能 ・SPUの対象になる ・支払いに楽天ポイントが使える | ・ネット証券最多の9カ国に投資可能 ・IPO銘柄も利用できる ・支払いにVポイント、Pontaポイントが使える |
その他のデメリット | ・楽天経済圏を利用していない人には不向き ・ポイント獲得条件が複雑 | ・複数のアプリで管理しなければいけない ・メンテナンス頻度が多い |
楽天証券の強みとして楽天キャッシュを使用すれば最大15万円まで積立てられることです。
通常のクレカ積立の最大10万円/月に加え、「楽天カードでチャージした楽天キャッシュで積立」で最大5万円/月を積み立てることができます。
しかも、楽天キャッシュでの積立にもポイント(0.5%)がつきます!
▶︎最大15万円/月を購入した場合
決済方法 | 獲得ポイント | |
「代行手数料」0.4%未満 | 「代行手数料」0.4%以上 | |
クレカ積立(0.5〜1%) | 500〜1,000ポイント | 1,000ポイント |
楽天カードでチャージした楽天キャッシュで投信積立(0.5%) | 250ポイント | |
合計 | 750〜1,250ポイント | 1,250ポイント |
SBI証券では国外銘柄やIPO銘柄など選べる銘柄が豊富であり、いずれも新NISAの「成長投資枠」を利用できます。
証券会社 | 国外銘柄 | IPO取扱数(2023年度) |
SBI証券 | 9カ国 (米国・中国・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシア) | 91 |
楽天証券 | 6カ国 (米国・中国・シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア) | 61※ |
※楽天証券では新NISAでIPO銘柄は利用できない
そのため、選択肢が広がるので幅広く色々な商品に投資をしてみたい人におすすめです。
新NISAでIPO銘柄を利用でるのはSBI証券の強みの1つ!
それぞれのシュミレーション
ここでは新NISAの「つみたて投資枠」で積立てた際の実質還元ポイントをシュミレーションしてみました。
5万円/月の積立ての場合
※ 年間100万円以上の利用で翌年以降永年無料
- それぞれの年会費無料のカード積立てがおすすめ
楽天証券→「楽天カード」
SBI証券→「三井住友カード」or「Olive フレキシブルペイ」
- 条件を満たせば銘柄に関係なく「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」が高還元
いずれも年会費無料の通常カードでも十分お得です!
10万円/月の積立ての場合
※ 年間100万円以上の利用で翌年以降永年無料
一見、「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」がお得ですが…
三井住友カードの意外な落とし穴
最大還元率の条件
シュミレーションからいずれも「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」ではどの銘柄の積立てを行っても高還元という結果になりました。
しかし、これには前述でも記した通り以下の条件が必要になります。
- 積立てを「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」を選択
- 年会費無料※1、1.0%還元※2を達成
達成条件:いずれも年間カード利用額100万円以上※3
※1初年度の年会費は年間100万円の利用有無に関わらず5,500円かかる
※2ゴールドカード入会の初年度は1.0%還元、2年目以降は達成条件をクリアする必要あり。詳細はこちら
※3年会費や積立ての資金は含まれない
純粋なカード利用で達成しなければなりません!
カード利用時の還元率
年間100万円以上のカード利用は生活費や光熱費、その他の雑費などで支払ればクリアしやすいです。
ポイントとなるのはカード利用の際のポイント還元率です。
- 「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」:0.5%(最大7%)
- 「楽天カード」:1.0%(最大15.5%)
この違いはかなり大きいです!
仮にそれぞれ100万円カード利用したとすると、積立て条件によってはトータルでの還元ポイントの合算額が変わる可能性があります。
▶︎5万円/月を積立てた場合
シュミレーションの結果、「楽天カード」、「三井住友カード」or「Olive フレキシブルペイ」、条件を満たせば「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」が高還元でした。
この条件のときに、それぞれ年間100万円のカードを利用した際の還元ポイントは以下のとおりになります。
※カード利用の還元率を0.5%で計算
トータルでみても「楽天カード」がお得です!
▶︎10万円/月を積立てた場合
シュミレーションの結果、「楽天ゴールドカード」や「楽天カード」、条件を満たせば「三井住友カード ゴールド」or「Olive ゴールド」が高還元でした。
同様に同じ還元ポイントの付与がつくと以下のとおりになります。
※カード利用の還元率を一律0.5%で計算
代行手数料0.4%未満であればほぼ同額です!
まとめ:積立て額やサービス内容で選ぶべき!
- 積立てのポイント総数では新NISAの積立額が5万円なら楽天証券、10万円であれば楽天証券もしくはSBI証券
- 投資信託保有ポイントや銘柄の種類の豊富さで選ぶならSBI証券
- SBI証券で高還元条件を狙うときはカード利用のときのポイントを考慮
どちらの証券会社もそれぞれサービス内容が異なるため、どこに重きを置くかで選ぶポイントも変わってきます。
改悪の可能性も含めて使いやすい証券会社を選ぶことをおすすめします。
自身に合った選び方をしていきましょう!