- 転職を考えている理学療法士
- 転職が上手くいかない理学療法士
- 転職の実体験を知りたい
転職してみると「思っていた雰囲気と違った」「給与が少ない」「待遇が良くない」など様々な不満なことが出てきます。
実際に筆者も転職で失敗した経験があり後悔したことがあります。
この記事では筆者の経験をもとに、転職に失敗しないための注意すべきポイント解説していきます。
転職を考えている理学療法士の参考になれば幸いです!
ステテコ
- 30代理学療法士(転職2回、急性期病院勤務)
- PT向けのキャリアアップや副業・投資関連のコンテンツを発信
- 貯金0円→2年で総資産200万円到達
失敗しないための転職手順
転職までは上の図のような流れになっています。
大まかに6つのポイントに分けて解説します。
特に重要となるのは事前の情報収集であり、各転職方法と合わせて活用することで転職失敗のリスクを減らすことができます。
【基本編】:転職理由の決定
転職理由は様々だと思いますが、なぜ転職したいのかを明確にしてその中で優先順位をつけましょう。
具体性をつけると順位付けがしやすくなり、後述の転職エージェントに相談する際にも円滑に話を進めることができます。
例)転職理由ごとの優先順位と具体的な希望
- 休みが少ない→土日祝日休み、急な休みにも対応可
- 研修手当が出ない→研修費補助あり、研修日の代休あり
- 年収が少ない→年収400〜450万
全部希望が通るのが一番ですが、難しい場合はどこで妥協点をとるかが重要です。
【基本編】:各転職方法の活用
転職方法には主に上記の3つに分けられます。
以前よりもネットが普及してきたため転職方法の裾野も広がっています。
それぞれの特徴からメリット・デメリットを理解し、活用することで転職失敗のリスクを減らすことができます。
各HPや求人サイトの特徴
- 転職の流れを理解している人におすすめ
- 求人情報を確認し自身で応募から面接まで行う
- 求人サイトにはハローワークや求人ボックスなどがある
- 国公立の病院や大学病院はHPでの確認が確実
転職エージェントの特徴
- 初めての転職や転職への不安が強い人におすすめ
- 自身と採用者の間にキャリアアドバイザーが入るエージェント型
- PTOT人材バンクやPT・OT・ST WORKERなど
コネクション活用の特徴
- 懇意にしてた医師や元同僚などからの誘いがある(ヘッドハンティングに近い)
- 新規事業の立ち上げや、より専門的な職場へのステップアップが多い
- それなりのコミュ力がないと働けない
【情報収集編】:事前の情報収集
基本的な情報にはなりますが、とても重要なポイントです。
紙面から得られる情報や、転職エージェントがいる場合は必ず確認するようにしましょう。
雇用条件や福利厚生
- 労働体制:就業時間、残業時間、公休数、休憩時間
- 月給:基本給、資格手当、扶養手当
- 有休:有休数、時間休の有無、使い勝手
- 賞与:何ヶ月分、年何回にわけてるのか
- 福利厚生:交通費支給、研修費の有無、病欠の場合の補填、社員割引の有無 など
多少の過不足はあれど、このくらいを抑えておけば問題ないと思われます。
求人によっては年収表記であったり、何ヶ月分の賞与か不明の場合もあるため確認しましょう。
可能であれば昇給率も知れると尚良いと思います。(ただし規定上、公にされてないことが多い)
ここ最近の不景気を考慮すると、賞与なしの年収表記の方がライフプランを立てやすいです。
求人募集の時期
募集の時期は各施設によって異なるため、タイミングが重要です。
HPや求人サイトを利用する場合は、逆算して転職のタイミングも考慮しなければいけません。
賞与後に辞める人も多く、8・9月や1・2月に募集をかける職場もあります
- 国公立の病院や施設:夏頃の募集開始が多い
- 大学病院:欠員募集や病床拡大に伴う補填が多いため不定期
入職時期
いつからの入職になるかを確認しておきましょう。
急募の求人の場合、即戦力を求めることが多いため早急の入職を迫られることがあります。
現在の職場から転職する場合の期間を大まかに知っておくと良いでしょう。
募集の経緯
現在の理学療法士の飽和状況から、人気の職場の倍率は高いですが、職場によっては常に人手不足なところもあります。
そのため、募集理由が欠員なのか、増員なのかを把握することが大切です。
慢性的に人員不足している病院・施設→それだけ入れ替わりが激しい→何か事情がある?
転職サイトで複数募集をかけている病院・施設は詳細な情報収集が必要です。
情報収集の際には、転職エージェントを活用することで細かい内情も聞くことができます。
【情報収集編】:施設見学をする際の注意点
実際の施設を見学することで転職の判断材料や面接でも役立つ情報などを得ることができます。
コロナ禍もあり見学できるタイミングも少なくなっていていますが、可能な限り施設見学をすることをおすすめします。
事前の情報収集で考えた不明点や疑問点を聞く
- 実働単位数は?インセンティブは?
- 月平均の残業時間は実際どのくらい?
- 有休のとりやすさはどの程度なのか?
- 同じ法人内での異動の有無は?
- 子持ちに世代に優しいか?
- 休みの日のフォロー体制は?
などなど、事前の情報収集でかわらなかった点や実際に見学した際の疑問点を聞けると良いです。
自身のライフスタイルによって聞く内容も変わるため、解消できるようにしましょう。
職場の実際の雰囲気を知る
紙面だけでは実際の雰囲気は判断できません。
リハ室だけでなく、病院であれば病棟、施設であれば事業所の雰囲気も確認した方が良いです。
他職種と関わることが多い職種なので、コミュニケーションをとるためにも重要となります、
面接でも具体的な内容でアピール出来るので、周囲が見えていると評価されます。
どんな人材を求めているか把握する
技師長や施設長、採用担当者と実際に話したときの受け答えや印象を確認しておきましょう。
何気ない会話から、求められている人物像を把握することでき面接でも有利となります。
転職先の職場の特徴やその職場で不足している点から分かることがあります。
【最終決定編】:現在の職場と比較
実際に羅列し転職理由を比較してみましょう。
冒頭でもお伝えしましたが、全部希望する部分が上回るとは限りません。
妥協のポイントを見誤らないことが大事です。
【最終決定編】:面接
中途採用の大前提として、雇用側から、いかに欲しい人材と思われるかが鍵になります。
何に貢献できるのか?採用してのメリットはあるのか?を明確に答えられるようにしましょう。
基本的には自身の意見を素直に答えられれば良いですが、「給料がいいからです」などと素直に言いすぎるのはやめましょう(笑)
【番外編①】:筆者の経験談
やっちまった!筆者の失敗談
筆者の失敗談として、大学病院を受験し不採用になったときの質問で
理学療法士としてスペシャリストとジェネラリストどちらが大切ですか?
(大学病院だしな…)スペシャリストです!
と勝手なイメージへの推察で安易に返答。
しかし、後から振り返ると施設見学にて所属長の方が「多様性に適応できるのが理想的」とサラッと言っていたのを思い出しました。
これだけが落ちた理由とは限りませんが、失敗した決め手の1つでもあったと思っています。
上手くいった!筆者の成功談
失敗を猛省し、2回目の転職活動では前述のポイントを踏まえて徹底的に情報収集を行いました。
その中で見つけたおすすめのやり方が下の図のような流れになります。
転職エージェントのキャリアアドバイザーにひたすら相談し、実際の職場で聞きづらい内容や自身で消化できなかった点を伺いました。
結果的に、相談したことでより細かく比較することができました。
【番外編②】:企業の実情からの考察
実際に転職サイトを使用したことのある採用担当者の話を聞き、筆者が考察したことを解説します。
確実性がある訳ではないので、ついでに読んで頂けるといいかなと思います。
転職サイトへの掲載料を気にする
- 採用企業側が求人サイトや転職エージェントに登録する場合、掲載料がかかる
- 転職エージェントに掲載の場合、更にコストが発生(転職者の想定年収の30-40%の支払)
転職エージェントに登録してるからには無駄にしたくないですね
逆算して考えると、コストをかけてでも優秀な人材を求めていると推察できます。
辞められるリスクを気にする
職場によって異なりますが、面接の際には採用応募者に対し3〜4人の面接官がいます。
主な役職としては、リハ科の所属長(リハ医の場合が多い)、技師長、事務の採用担当者などで構成されることが多いです。
筆者の転職時の際に、採用担当者から以下の質問がありました。
- 当施設までの交通手段や距離はどのくらいか?
- 家族構成は?
- 住まいは持家?賃貸?
- 今の住まいが実家の近くではない場合、いつか帰る予定はあるのか?
どんな意図があったのか気になり、転職後に採用担当者と話す機会があったため伺ってみました。
採用試験を行うのにも労力がかかるため、辞められるのが一番困る。
そのリスクを少なくするために受験者の背景を聞いてました。
思ってたよりシビアな目線で見ていると思い少し驚きました。
複数の応募者がいて同じような人材であった場合、個人の背景で左右される可能性がありそうです。
転職をお考えの人…こんな悩みありませんか?
- 退職までの流れがわからない
- 退職したいけど今の職場に行きたくない
- 確実に退職したい
まとめ:情報=武器
- 求人サイトや転職エージェントを上手く活用する
- 事前の情報収集は念入りに行う、可能であれば職場見学をすべき
- 自身のメリットをアピールし、いかに欲しい人材と思わせるかが重要
転職はかなりのエネルギーや労力を使います。
上手くいかないと更なる焦りからストレスも半端なく溜まります。
この記事が転職失敗のリスクを減らすために役立てればと思います。
納得のいく転職活動をしていきましょう!